ロードキル防止子どもたちが学ぶ

子どもたちがマグネットづくりを通しロードキル防止の大切さを学んだ

参加した名瀬小1年の石丸英俊くんは、アマミノクロウサギなどを大島紬の柄で表現した

マグネット製作ワークショップ
奄美市 運転ドライバーなどへ配布へ

 奄美市と市立奄美博物館は27日、奄美市在住の小学生、中学生を対象にした奄美市世界自然遺産登録記念プロジェクト「ストップロードキル!マグネット製作ワークショップ」を同市役所5階大会議室で開催した。午前の部6人、午後の部12人の計18人が参加。講師に同館の平城達哉学芸員、アーティスト・イラストレーターとして国内外で活躍するpokke104(池城由紀乃)さんを迎え、マグネットづくりを通したロードキル防止の重要性を学んだ。

 同ワークショップは、同市へ寄付されたふるさと納税を活用し開催。昨年7月に世界自然遺産登録されたことを機に、池城さんがオンラインで徳之島、やんばる(沖縄本島北部)、西表島で開催した、ロードキルなど啓発する製作講座の一環として実施。今回製作された作品は、運転ドライバーなどへ配布する啓発マグネットや、2平方㍍のコラージュアートとして同博物館1階展示室に設置される予定となっている。

 ワークショップは、平城学芸員による世界自然遺産に関する講話で開始。改めてロードキルとは、野生動物が①車や乗り物にひかれて、死んでしまうこと②道路わきの側溝などに、落ちて死ぬこと―を解説。続いて、池城さんの折り紙を用いたイラスト製作に関する説明後、奄美ゆかりの生き物たちが、子どもたちおのおのの発想によって表現、製作された。

 参加した名瀬小1年の石丸英俊くんは、アマミノクロウサギ、ハブ、アマミシリケンイモリを大島紬の柄で作成。「(ロードキルの意味は)理解できた。(作業は)楽しかった」と笑顔で話した。

 初来島となった沖縄県出身の池城さんは「自然が身近にある分(参加した子どもたちの)環境意識が強いと感じた。今回のワークショップを通して、生き物たちの小さな命を感じとり、そして、未来の優しい行動へとつながってくれれば」と語った。