与論町と国頭村、親睦深める

交換セレモニーに参加した与論町と国頭村の代表者ら=沖縄県国頭村宜名真漁港=

ヤギと材木を交換
沖縄本土復帰50年プレイベント

 【沖永良部】沖縄の本土復帰50年に合わせて、与論町と沖縄県最北端の国頭村の間でかつて行われていた交換貿易を再現するイベントが28日にあった。国頭村宜名真漁港で交換セレモニーを開催し、与論町から運んだ子ヤギ2頭とリュウキュウマツの材木を交換。両町村の代表者が握手を交わし、親睦を深めた。

 今回のイベントは、沖縄の本土復帰50年記念事業のプレ企画。両町村ではサンフランシスコ平和条約が発行された日にあたる4月28日に、復帰前に北緯27度の洋上で行われていた「海上集会」の再現や、かがり火の同時点火などを予定している。

 28日午前9時ごろ、ヤギと地元産インゲンマメ、黒糖焼酎を乗せた漁船が、同町茶花漁港を出港。代表団として沖縄祖国復帰50周年記念事業与論町推進委員会の田畑克夫委員長ら5人が乗船した。

 同11時すぎ、国頭村の宜名真漁港に到着。交換用の材木と一緒に船が来るのを待っていた記念事業国頭村実行委員長の知花靖村長らが万歳で出迎えた。セレモニーで知花村長は「このような歴史があったことを若い人達に知ってほしい。メインイベントも両町村で協力して成功させたい」と述べた。

 与論町の田畑委員長は「与論には家を建てる材木がなく、国頭村のものを利用してきた。これを機に両町村の交流をさらに盛んにしていきたい」と話した。

 交換した材木は同じ船で持ち帰り、4月開催のかがり火イベントで使用する。