趣ある「龍の目」現れる

薄紅色の光を放つ「龍の目」(28日午後6時17分、西康範さん撮影)

龍郷町かがんばなトンネル

 龍郷町円集落にある「かがんばなトンネル」で28日、日の入り前の夕日がトンネル部分に入り「龍の目」のようになる現象を、奄美市名瀬の西康範さんが撮影した。トンネル中央にゆっくり収まっていく夕日は、例年とは異なる薄紅色の光を放ちながら、龍の目を完成させた。

 龍の目は年に2回しか見られない現象。トンネル越しの雲の状態や夕日の軌道、風の具合など、気象条件に左右されるため多くの人がシャッターチャンスを狙っている。

 西さんによるとこの日は、天候には恵まれたものの、水平線近くが薄い雲とガスに覆われていたという。しかし、展望台付近には期待を胸に集まった約50人のギャラリーがその瞬間を待った。夕日の軌道は徐々にトンネルに向かい、午後6時17分、薄い紅色の光の「龍の目」が現われた。

 撮影した西さんは「薄紅色の光が差し込み、趣がある龍の目になったと思う。柔らかな光景となり、例年にはない良さが出ていると思う」と話した。

 龍郷町ホームページによると「今年の春分の日前後の見頃」は、2月26日~3月18日ごろの、午後6時20分ごろ~同32分ごろまでとしている。