「与論イノベーんちゅAward」初開催

プロジェクトを発表する内野正世さん=知名町砂美地来館=

地域課題の解決や新規ビジネス創出へ
総勢16組がアイデア発表
大賞は内野正世さん

 【沖永良部】地域課題の解決案や新規ビジネス創出に向けた事業プランを発表するコンテスト「与論イノベーんちゅAward2022ワイたんDAY」が27日、与論町砂美地来館であった。中学生から一般までの総勢16組が発表。審査の結果、同町在住の内野正世さんが最高賞となるイノベーんちゅ大賞に輝いた。

 地域課題を産業創出のチャンスと捉え、新たなビジネスや価値を創出する人材を育成しようと初めて開催した。優良な事業プランを発表した4組には事業支援金などが贈られる。登壇者のうち、島外在住者ら3組はオンラインで参加した。

 審査は、県大島支庁の印南百合子支庁長や琉球大学島しょ地域科学研究所の波多野想所長、鹿児島大学産学・地域共創センターの藤枝繁さんら12人が務めた。

 大賞に輝いたNPO法人「よろん出産子育て応援隊あんまぁーず」代表の内野さんは、現在沖縄県で運営している宿泊施設「Yadoo!」(ヤドゥー)を活用した地域課題の解決案を発表。「出産待機や通院のほか、子ども達の部活動、大学受験でも利用できる。島民に愛されるプロジェクトにしたい」と述べた。

 このほか、島内での音楽イベントサポート事業「ヨロンシマイル企画」を提案した川畑旭さんは「素晴らしいイベントは島を元気にする。与論の文化の種をまくチャンスになる」と呼び掛けた。

 「バズる動画で人を助けるプロジェクト」を発表した与論中1年の原田麗夢さんは、自分が制作したイラストや動画を紹介しながら「中学生による宣伝部を立ち上げて島内で困っている人を動画で助けたい」と話した。

 全ての発表を聞いた同町の久留満博副町長は「中学生や高校生が発表してくれたことに感謝したい。これで終わりではなく、この日を与論の明るい未来を作る始まりの日にしてほしい」と語った。

 大賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)

 ▽グレートチャレンジ賞 元井大治郎「ちながゆん(繋がり)プロジェクト」▽ローカルインパクト賞 菊凛太郎「言葉は宝~ユンヌフトゥバのある暮らし~」▽パッション大賞(審査委員長特別賞) 野口貴子「Neo Senior Citizen(鳳励舎)~100年時代を現役で生き抜くために~」