信金中央金庫1千万寄付

寄付目録を受け取った安田市長(中央)と感謝状を手にする原田支店長(左)と伊東理事長

奄美市が感謝状 企業版ふるさと納税
ロードキル対策に活用

 奄美市は4日、同市の企業版ふるさと納税に1千万円を寄付した信金中央金庫(本店・東京都)に感謝状を贈った。市役所で寄付金と感謝状の贈呈式が行われ、信金中金南九州支店(熊本市)の原田榮郎支店長から寄付目録を受け取った安田市長が、原田支店長に感謝状を手渡した。

 寄付金は、信金中金が企業版ふるさと納税の仕組み等を活用して地方自治体を支援する「SCBふるさと応援団」によるもので、アマミノクロウサギのロードキル対策として同市が取り組んでいる「奄美の動物たちを交通事故から守ろうプロジェクト」が、支援事業に採択された。

 贈呈式には原田支店長のほか、奄美大島信用金庫の伊東寛久理事長らも出席。原田支店長は「奄美の希少な生き物を守るため、地域の人たちが連携し、持続可能な取り組みの推進に役立ててもらいたい」と話し、伊東理事長も「地元の金融機関として地域に根差した取り組みを支援できるよう、地元自治体と連携協力していきたい」と話した。

 寄付金を受け取った安田市長は「ロードキル問題は、世界自然遺産となった奄美に課せられた宿題。今後、本格的な対策を推進する上で、寄付金は大変ありがたい。解決に向けしっかりと取り組んでいきたい」と感謝した。

 ふるさと応援団は、信金中金が創立70周年を記念して2020年度に創設。地域の課題解決と持続可能な社会の実現につながる地方創生事業を信金とともに応援し、地域経済社会の発展への貢献を目的としている。寄付額は1事業当たり1千万円以内で、これまでに全国196事業に総額19億4千万円を寄付。県内では20年度に鹿児島市も採択を受けた。