古仁屋高校卒業式

地域みらい留学一期生として卒業した志摩那波さん(古仁屋高校)

「地域みらい留学生」一期生も巣立つ
「大学で学び奄美に恩返し」

 奄美群島内の公立高校で1日、卒業式が行われ、瀬戸内町の古仁屋高校(重吉和久校長)では第72回卒業式があった。普通科の卒業生32人(男子21人、女子11人)は一人ひとり壇上に上がり、重吉校長から卒業証書が手渡された。うち、7人が「地域みらい留学生」の一期生として巣立っていった。

 「地域みらい留学生」は、生徒らが都道府県の枠を超えて各地域の魅力的な高校に進学できるプログラム。2019年の同プログラムスタート初年度は7人の留学生を受け入れた。志摩那波さん(滋賀県出身)も留学生の一人。3年間同校で学び、晴れて卒業を迎えた。

 「自然が好きで、留学生制度のある古仁屋高に入学した。在校時に奄美が世界自然遺産に登録されてうれしかった」と喜ぶ志摩さん。卒業後は鳥取環境大学の環境学部に進学が決まっているという。「大学で自然環境を学び、そして奄美に恩返しがしたい」と今後の抱負を話した。

 重吉校長は、「地域みらい留学生も苦労の多いなか、無事に卒業を迎えた」と7人をねぎらい、「たくさんの経験を積み夢を持ち、地域に貢献できる人材に育ってほしい」と卒業生を激励した。

 式後、志摩さんの母真澄さんは「娘も頑張ったが、それ以上に瀬戸内町の恩恵をたくさん受けた。奄美大島に感謝している」と話した。現在、同校の在学生の2割以上は島外からの同プログラム「地域みらい留学生」という。