TDK硬式野球部(秋田)徳之島合宿4年目

「パワースポット」の徳之島合宿4年目のTDK硬式野球部一行(歓迎セレモニー)=2日、徳之島町健康の森運動公園野球場

「パワースポットの島で“徳”を」

【徳之島】社会人野球の強豪、TDK硬式野球部(本拠地・秋田県にかほ市、佐藤康典監督)の選手・スタッフら一行34人が1日、徳之島に4年連続で合宿入り。練習拠点の徳之島町健康の森総合運動公園野球場(徳和瀬)で2日、同町主催の歓迎セレモニーがあり、旬のタンカンやバレイショなど特産品を贈って励ました。滞在は21日まで。

TDK公式野球部(1959年創部)は、都市対抗野球に通算16回出場して2006年には秋田県・東北勢として初優勝。また、社会人野球日本選手権にも10回出場している東北地方の雄。プロ野球には仁部智、大原慎司、豊田拓矢選手らも輩出した。

徳之島合宿は19年春からスタート。新型コロナウイルス感染症の影響で社会人・大学野球勢の同島合宿のキャンセルが相次ぐ中で唯一、沖縄県宮古島で合宿とした足で今春も徳之島町入り。

徳之島町の幸野善治副町長は歓迎あいさつで「ロシアのウクライナ侵攻、新型コロナのまん延など暗いニュースが続いているが、徳之島は昨年7月世界自然遺産に登録され、隣の奄美大島では大島高校のセンバツ2回出場への明るいニュースも。4年連続合宿のTDKは東北地方の雄であり、一致団結して優勝を目指して」などと激励。

町当局が旬のタンカン20キロやバレイショ40キロ、シーククニン(在来種島みかん)ジュース2ケース、宿舎のホテル側がトルマリンウォーターなどを贈呈した。

選手代表あいさつで皆川普(ひろし)主将(28)は「4年連続、第二の故郷に帰った感じでうれしい。チームが低迷していた4年前に来させていただき、思い存分“徳”を積んで戦った。今年もしっかりと“徳”を積み、良い報告ができるように頑張ります」とお礼を述べた。

佐藤監督(52)も会見で「低迷時期に来て4年目、ここ徳之島から始まった上昇チーム。また“徳”を持って3年連続の都市対抗と日本選手権(昨年6年ぶり出場)の連続出場を目指したい。野球のパワースポットと思っている」。

九州大会を初制覇して選抜高校野球に臨む大島高ナインの話題には、「離島のハンデを背負っているが、私たち秋田にも雪国というハンデ。(甲子園で)1、2勝と言わずに、優勝を目指して頑張って欲しい」とエールを送った。