ＣＤを町に寄贈した翔励会の田中國重会長（右）と受け取った同町の町岡光弘教育長（左）＝与論町役場＝
故佐藤持久さん偲び、長女の金子奈保美さん制作
【沖永良部】与論教育の振興を目的に立ち上げた与論翔励会の初代会長、佐藤持久さん（享年86）を偲んで制作されたＣＤ「ヨロンジマ」がこのほど発売された。長女の金子奈保美さんが作詞作曲を担当し、父親が生涯大事にしていた古里への思いを曲にした。
佐藤さんは、事業経営の傍ら東京与論会の会長（１９８５～91年）や東京奄美会の会長（２００６～10年）を務め、郷土の発展と青少年の育成に尽力してきた。２００９年には与論町栄誉町民賞が贈られている。
佐藤さんの思いを引き継ごうと、奈保美さんがＣＤを制作。生前、佐藤さんが帰郷するたびに温かく迎えてくれる島の人への感謝の気持ちや、与論町民憲章にある「誠」の教えの大切さを歌詞に込めた。ＣＤの売り上げの一部は翔励会に寄付する。
２月27日、翔励会の現会長、田中國重さん（79）が同町役場を訪れ教育委員会にＣＤを寄贈。佐藤さんの妻文子さんが作詞、奈保美さんが作曲したＣＤ「奄美の島イモーレ」も贈った。町内の小中高校に届けられるという。
田中会長は「奈保美さんの郷土愛はお父さんにも劣らない。多くの人に聴いてもらい、翔励会への加入促進と会の運営資金増につなげたい」と話した。
翔励会の年会費は１万円となっている。
ＣＤの価格はともに１枚１０００円（税込）。与論空港や奄美空港の売店、奄美市のセントラル楽器で購入できる。