松田さん(喜界中2年)事務次官賞

賞状を手に喜界中2年の松田さん

国交省主催土砂災害防止コン、作文の部で表彰伝達
豪雨題材「知るいい機会に」

2021年度土砂災害防止に関する絵画・作文コンクール(国土交通省主催)の作文・中学生の部で、喜界町の喜界中学校2年・松田くららさんが優秀賞に当たる事務次官賞に輝いた。最優秀賞の国土交通大臣賞に次ぐ高い評価で、全国で選ばれたのはわずか15人。松田さんは「うれしい。(作文に取り組むことで)豪雨災害を詳しく知るいい機会になった」と笑顔で話した。

松田さんの作文タイトルは「過去から学ぶ」。龍郷町に住む祖母から聞き取った2010年の奄美豪雨災害を題材に書いた。

きっかけは、祖母の家に飾られた半分ふやけて汚れたカレンダー。それが豪雨で起った土砂災害の被害によるものだと知り、「身内にこんな大変なことが起きていたとは」と、災害直後の様子や被災時の状況を時系列にまとめ、備えることの大切さなども呼び掛けた。

9日は、同中の校長室で表彰式があり、県大島支庁喜界事務所の松元賢治所長が賞状と副賞を伝達。快挙が称えられた。

祖母に話を聞いてからは、自然災害などのニュース速報が以前にも増して気になるようになったという松田さんは、「当時の様子が詳しく伝わるように気をつけて書いた。災害はいつ、どこで起こるかわからない。作文を読んで少しでも防災について考える人が増えてくれればうれしい」と話した。

コンクールは次代を担う小中学生に土砂災害と防止について理解、関心を深めてもらうのが目的。絵画・作文あわせて全国で5739点、うち県内からは411点の応募があった。

絵画・小学生の部では、龍郷町戸口小学校の赤尾幸大くんが県知事賞最優秀賞を受賞。2人の作品は、県ホームページなどで掲載している。