貫録たっぷり、珍鳥「メジロカモ」

「徳之島初確認」の珍しい迷鳥「メジロカモ」=8日午前、徳之島町諸田池(指宿安夫さん撮影)

徳之島で初確認 徳之島町の指宿さん記録

 〇…南国・徳之島の水鳥たちの楽園の一つ徳之島町「諸田池(しょだいけ)」に、極めて珍しい「メジロカモ」の迷鳥1羽が飛来したのを自然写真愛好家が撮影。調査の結果、徳之島では今回が初確認の種であることが分かった。

 〇…カモ目カモ科ハジロ属、全長38~42㌢。ヨーロッパ南部や西アジア、チベット南部などで繁殖。インド北部やロシア西部、ペルシャ湾沿岸部、ナイル川流域などで越冬するとされる。これらルートの裏側の日本・南西諸島にとっては迷鳥中の迷鳥ともいえる。

 〇…撮影・記録したのは、徳之島町亀津の元学校教諭で自然写真愛好家の指宿安夫さん(74)。9日午前の晴天下。「キンクロハジロやハシビロガモ(カモ科)、オオバン(クイナ科)などの群れに交じり優雅で貫録のあるカモが1羽。画像を拡大して目元を確認すると、初観察のメジロカモだった」。

 〇…指宿さんは、徳之島を含む奄美・沖縄の世界自然遺産登録を祝し、長年追い続けた絶滅危惧種を含む写真展(野鳥編・動植物編)などの個展も開いてきた。しかし、他の野鳥愛好家らも「徳之島でのメジロカモ飛来の確認は今回が初」と口をそろえる。

 〇…その後、13日には奄美大島で約7年ぶりに確認報告も。指宿さんは「世界自然遺産の島にふさわしく、飛来する野鳥の種類も多様で豊富。誇らしい気持ちになります」とニッコリ。