沖高みらい探求プロジェクト

小学生らの前で助産師の仕事を紹介する高校生=沖永良部高校=

 

完成した「えらぶ仕事図鑑」

 

 

2年生91人が成果報告
「えらぶ仕事図鑑」完成

 

 【沖永良部】沖永良部高校2年生91人がこのほど、島の職業人を紹介する「えらぶ仕事図鑑」を制作した。17日、同校で成果報告会を開催。生徒らは、図鑑に掲載した24の仕事の魅力や島で働くことの意義を発表した。

 同校は2021年度、三菱みらい育成財団の研究助成を受け「沖高みらい探求プロジェクト」を始動。教科書にない体験プログラムとして、仕事図鑑の作成と沖永良部島をテーマにした課題研究の二つに取り組んできた。

 えらぶ仕事図鑑は、スポーツトレーナーや漁師、美容師、獣医師、空港グランドスタッフなど島内で働く24人に生徒がインタビューを行い、仕事内容や職業を選択した理由、学生時代の経験などをまとめている。

 成果報告会には、同校1年生71人のほか、島内の小学生や役場職員らも訪れた。図鑑に掲載した職業人を紹介するポスターセッションが行われ、助産師を取材した2年生の吉野仁賢さん(16)と宮田姫華さん(17)の2人は「助産師がいないと島で安心して赤ちゃんを産めなくなる」「子どもが生まれる瞬間は感動的」と説明した。

 課題研究のプレゼンテーションでは、シマ桑の可能性やSDGsと地域活性化など、六つのテーマについてそれぞれのグループが意見を発表した。

 島ムニ(方言)の保存継承について考えたメンバーは、方言の習得を困難にする要因として「標準語には見られない発音や同じ意味でも地域によって発音が異なる」などを挙げた。