徳之島三町高齢者ク研修会

2年ぶりにあった「徳之島三町高齢者クラブ役員交流研修会」(円内は川野県連会長)=17日、天城町

 

 

コロナ禍「元気な高齢者は、支える側に」
川野県連会長交え2年ぶり開催

 

 【徳之島】2021年度「ゆめ・ときめき徳之島三町高齢者クラブ役員交流研修会」と「お出かけ意見交換会」が17日、天城町防災センターであった。県老人クラブ連合会の川野信男会長が、コロナ禍で自粛・中止が続く老人クラブ活動の課題などを解説。各町代表3人の実践発表も交え、役員の確保や会員増強、活動の活性策などを考えた。

 徳之島町高齢者クラブ連合会、天城町老人クラブ連、伊仙町同が連携、3町会場持ち回り開催している研修会。新型コロナウイルスの影響で参加者を約50人に大幅縮減、2年ぶりの開催に。冒頭、故・重岡堯夫徳之島町高齢者クラブ連会長ら物故会員に黙祷を捧げた。地元天城町老連の川村善良会長はあいさつで「新型コロナの影響で大切な絆の薄れを危惧している。県連テーマの『のばそう健康寿命!担おう地域づくり!』にも向けて実りある研修に」と呼び掛けた。

 県連の川野会長(85)=元県職員、南さつま市長1期・加世田市長3期など=はこの日、鹿児島から空路日帰りで出席した。解説で「新型コロナは第7、8波と続く可能性も。ロシアのウクライナ侵攻は世界の平和を危機に陥れた。われわれを取り巻く22年度の社会環境は、経験したことがない厳しいものになるかも知れない」とも吐露。

 老人クラブの当面の課題には、①感染防止の徹底(手抜き・油断はダメ)②工夫した活動の実施(60年間積み上げた活動経験を生かす)③クラブ・会員の廃止や退会の防止、情報共有(全国例)。アフターコロナに向けては「組織活動は健康長寿の秘訣」。現役1人が高齢者1人を支える肩車型社会(2025年問題)の到来にも備えて、「元気な高齢者は支えられる側から支える側に」「これからの地域社会の担い手は元気な高齢者でなければならない」とも強調した。

 実践発表には、▽伊仙町老連の平山純会長(71)が発表題「『令和5万人仲間づくり運動』推進の取り組み」▽徳之島町高齢者クラブ連の加川純男事務局長(66)が「連合会事務局の活動」▽天城町瀬滝老人クラブ役員の院田吉雄さん(71)が「単老活性化の取り組み」でそれぞれ登壇。

 会長ら役員確保難の解決で求められる個人的負担の軽減化もほぼ共通した課題に提起。高齢者主導の稲作一貫体験を通じた青少年育成活動(瀬滝)も高い評価を受けていた。