大島紬技術専門学院修了式

本場奄美大島紬技術専門学院修了式。参加者が記念撮影。前列で修了証書を持っているのが修了生の女性3人

 

 

修了生3人の門出祝福
2年間織りの技術学ぶ
「初めて反物織り上げ感激」

 

 

 本場奄美大島紬技術専門学院(校長・牧雅彦本場奄美大島紬協同組合理事長)の2021年度修了式が28日、奄美市名瀬浦上町の市産業支援センター会議室で行われた。2年間にわたって織りの技術を学んだ3人の女性修了生の門出を祝福し、修了証書を授与した。

 事務局によると、17年度までは1年間の修了期間だったが、国からの補助の関係で18年度から2年間修了に期間が変更となった。

 修了したのは、宇井志乃さん(44)=奄美市名瀬在住=、坂元満子さん(62)=同=、白畑早由美さん(59)=同=の3人。講師は、62年織りの仕事に従事しているという榮夏代さん(織りの伝統工芸士)が務めた。

 修了式には、修了生3人と、現在1年生の女性4人も出席。牧校長は「榮先生の指導により織りの技術を習得され、無事修了することができたことは生涯忘れることができないものとなったと思う。2年の経験を基礎に技術の向上に努め、産地活性化のため役立たれることを期待している」と式辞を述べた。

 この後、牧校長が修了生3人に表裏に紬図柄が施された修了証書を手渡した。

 修了生を代表して謝辞を述べた宇井さんは「入校前の私たちは機に触ったこともなく、機具の名前も知らず、本当に機織りができるのかと不安な気持ちでいっぱいだった。先生のご指導により基礎の扱いから教えていただき、今では何とか一人で織ることができるようになった」「細い糸を一本ずつ縦、横を合わせながら織ることは根気のいる作業で毎日が自分自身との闘いだった。その中で初めて反物を織り上げたときの感激は一生忘れることができないと思う。これも先生のおかげだと感謝している」「早く一人前の織り工になれるように頑張りたい」などと話した。

 終了後、参加者は記念撮影した。

 事務局によると、今回の3人の修了証書番号は「500号~502号」。