徳之島キビ

今年初開催の徳之島さとうきび生産対策本部運営企画委=29日、徳之島町

品質良好 生産者価格「過去最高」に
17万㌧台予想、31日搬入終了へ

 【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部の運営企画委員会が29日、徳之島町役場であった。報告によると、31日に大型製糖工場(南西糖業)搬入終了見込みの2021/22年期産サトウキビの処理実績(27日現在)は16万4364㌧、生産見込み量は当初見込みに戻り17万2千㌧台を予想。買い入れ糖度も平均14・68度と良好で94・6%が基準値内。生産者平均手取り額(㌧)が2万3706円と過去最高で推移している。

 本来は月例開催の同運営企画委だがコロナ禍で今年初開催に。3町農政や県、JA、南西糖業など関係機関・団体の代表ら20人が出席。メリクローン苗・一芽苗出荷実績や製糖期間中の春植え推進の課題、夏植え出荷態勢の実証結果など11議題について協議した。

 今期製糖状況によると、町別製糖状況(今月27日現在)は▽天城町は6万795㌧(買い入れ糖度平均14・77度)▽伊仙町5万2804㌧(14・86度)▽徳之島町5万765㌧(14・39度)。3町計16万4364㌧(14・68度)で推移。

 生産見込み量の第2回更正(1月25日)では1千㌧を上方修正し17万3077㌧としていたが、第3回同(今月18日)は伊仙町内の1千㌧下方修正で当初見込み量の17万2077㌧に戻した。

 トン当たり平均の生産者手取り額は2万3706円(内訳・原料代6270円、交付金1万7436円)で過去最高という。

 製糖期間中の春植え付けに関する課題に関し、ハーべスタ営農集団(キビ担い手農家)は期間中、収穫作業で精いっぱいで、収穫後の株ぞろえや株出し管理作業もありこの時期の植付けは困難。ハーベスタ収穫採苗を使う植付け機「ビレットプランタ」も、ハーベスタの収穫稼働優先によって採苗が難しい。課題解決に、①春植え植付け適期(許容期間)の見直し②製糖期間中も植付け作業受託のできる体制の検討などを求める報告もあった。

 今期の原料搬入終了は31日を予定している。