春休み、行楽地に人出

グラウンドゴルフ大会など多くの人出でにぎわったあやまる岬観光公園

奄美市笠利町 シーズンへ期待
観光関係者ら「回復の兆し」

春休みも中日を迎えた2日、奄美地方は時折小雨の降るあいにくの曇り空だったが、各地の行楽地では多くの人出がみられた。奄美市笠利町の観光地や公園では、家族連れや観光客の姿も目立ち、観光関係者らは行楽シーズンの本格化へ期待を高めていた。

同町のあやまる岬観光公園では、約200人が参加するグラウンドゴルフ大会が開催。サイクル列車や自転車を楽しむ姿もあり、多くの人でにぎわっていた。

大阪市在住の鈴木雅人さん(47)は世界自然遺産観光を目当てに家族4人で初来島。龍郷町の加世間峠などを巡り、「都会にはない青い海や雄大な自然に驚かされてばかり」と述べ、夜はナイトツアーに繰り出す予定で「子どもたちもアマミノクロウサギに会えるのを楽しみにしている」と堪能している様子だった。

公園内にあるみしょらんカフェでは、春休みに入ってから来店客も増加、コロナ禍以前より増えているという。担当者は「日によってばらつきはあるけど学生が多い。(来店客との)会話や声掛けは減ったけど、店内より外で食べたいというお客さんも多く、込み入った感はない」と話す。

同町宇宿にある奄美大島ホテルリゾート・コーラルパームスでは、異動時期のピークを過ぎてやや一段落。村山博和取締役総支配人によると、コロナ禍以降は団体客のツアーが少なく稼働率は最盛期の半分程度。だが4月29日~5月4日は35室ある部屋も予約でほぼ満室。「回復の兆しもある。(夏にかけて)戻ることを願いたい」と期待する。

JALによると奄美群島発着便は同日現在、一部の離島便を除くほとんどの便で空席があり、鹿児島や都市部路線でも3~4割程度の空席が残る。盛時には及ばないものの昨年と比べると回復傾向にあるという。

気象庁によると2日の最高気温は名瀬で19・5度。3日の天気予報は雨朝晩くもりで、最高気温は名瀬・沖永良部ともに19度となっている。