知名町の温暖化専門職就任

左から今井力夫町長、地球温暖化専門職に就任した乾大樹さん、赤地邦男副町長=知名町役場=

 

乾さん、ゼロカーボンシティ推進へ

 

 【沖永良部】国の「地方創生人材支援制度」にもとづき、サステナブル経営推進機構(suMPO:サンポ)からグリーン専門人材として派遣された乾大樹さん(37)が、知名町の地球温暖化対策専門職に就任した。4日、今井力夫町長から辞令を受け取った乾さんは「町民が経済的な恩恵を受けられるような仕組みを作り、最終的に脱炭素を目指したい」と意気込みを語った。任期は最長2年間。

 2015年度に創設された地方創生人材支援制度は、地方創生に積極的に取り組む市町村に、国家公務員や大学研究者、民間専門人材を市町村長の補佐役として派遣するもの。今年度からグリーン専門人材の派遣が始まり、先月31日現在で全国12市町村に16人の派遣が決まっている。

 乾さんは高知県出身。NTT西日本や高知県馬路村役場で勤務した経験を持つ。2018年からsuMPOの前身組織の研究員となり、環境省の再生エネルギー調査や経済産業省の産業支援事業に従事してきた。専門は、エネルギー政策や建物のエネルギー消費を抑えるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)など。

 役場町長室で辞令交付式が行われ、今井町長は「町で進めているゼロカーボンシティ構想を町民に伝えていく上で重要な人材。国とのパイプ役に加え、これまで培ってきたノウハウを集落の活性化のためにいかしてほしい」と期待を込めた。