歴代初女性校長に米澤氏

古仁屋高校で意欲を示す新任の米澤瑞代校長

 

「生徒一人ひとりの個性生かす」
古仁屋高校に就任

 

 新年度で創立92周年を迎える瀬戸内町の古仁屋高校(生徒85人)に、創設以来初めての女性校長が誕生した。4日、赴任した米澤瑞代校長(55)は新年度のスローガン作りに着手。「生徒それぞれの個性を伸ばし、国際的に活躍する人材に育ってほしい。そんなスローガンにしたい」と意気込む。

 米澤校長は、県内の高校で21年間家政科などで教鞭をとり、その後、県教育庁総合教育センター(3年間)、同高校教育課(同)、鹿児島女子高校教頭(同)を経て新年度から古仁屋高校校長に就任。

 「1日に奄美に到着した瞬間、その生命力みなぎる島の様子に身が引き締まった」という。『地域みらい留学生』や前年度から採用している『給付型奨学金制度』など、独自の取り組みのある古高。しかし近年、生徒数は減少傾向。「古高の魅力のみならず、奄美・瀬戸内を内外に発信し、活性化につなげたい」と抱負を述べた。

 赴任にあたり、奄美のことを自分なりに調べたが、まだまだ知らないことが多いという。「美しい自然はもちろんだが、その陰に隠れた歴史的背景などを生徒と一緒に学びたい。生徒たちには、一点を見るのではなく総合的・多角的視野で奄美を学んでほしい」と地域学習にも意欲を示している。

 古仁屋高校は、1930年に村立古仁屋家政女学校として創設。
47年、古仁屋青年学校を統合。53年に奄美の日本復帰に伴い県立古仁屋高校として現在に至っている。