映画「ひまわり」奄美でも上映へ

映画館前でポスターを手に、来場とウクライナ支援への協力を呼び掛ける武原さん

シネマパニックで29日から ウクライナ舞台の戦争悲劇
収益の一部、人道支援へ

 ロシアの軍事侵攻が続くウクライナを支援しようと、かつてウクライナで撮影され、イタリア映画の名作『ひまわり』を上映する動きが全国各地で広がっている。奄美市名瀬有屋町の映画館「シネマパニック」(ブックス十番館)でも、今月29日から5月15日までの土、日、祝日に上映することが決まった。同映画館の武原正明さんは「多くの人に映画を鑑賞してもらい、戦禍で苦しむウクライナの人たちの支援につなげたい」と来場を呼び掛けている。収益の一部は配給会社を通じてウクライナの人道支援のために寄付されるほか、館内に募金箱を設置し寄付金も募る。

 「ひまわり」は、第2次世界大戦下で夫婦となったイタリア人兵士の夫と妻が戦争によって引き裂かれていく悲劇の物語。国内では52年前の1970年に初公開され、イタリア映画としては異例のヒットとなった。以降、何度も劇場公開され、そのたびに映画ファンの心をつかんできた。

 主演は、イタリアを代表する女優・ソフィア・ローレンで、旧ソ連に出征したまま行方不明となった夫を終戦後も捜し続ける妻ジョバンナを演じている。映画に登場するひまわり畑のシーンは、ウクライナの首都「キーウ(キエフ)」から南に約500㌔離れたへルソン州で撮影されたもので、題名にもなる名場面として知られている。

 今回上映される「ひまわり HDレストア版」は、2020年に最新技術を駆使し、映像の傷や雑音を除去した修復版。

 料金は、大人1980円で、60歳以上と中学生以下は1100円(いずれも税込み)。ブックス十番館プラス1の500円以上のレシート持参で割引あり。上映は土、日、祝日のみ。上映開始時間は次の通り。

 【4月29日~5月8日】 ▽午後1時(ほか2回は他作品上映)。
 【5月14、15日】 ▽午前10時半▽午後1時▽午後3時半。

 上映に関する問い合わせは同店(電話0997―54―3219)。