クロウサギにご注意を

徳之島町ふるさと納税で、来島者たちに「クロウサギのロードキル防止」をアピール(提供写真)=徳之島空港

空港到着口に立体看板
徳之島町ふるさと納税

 【徳之島】徳之島町ふるさと納税では、「アマミノクロウサギふるさと納税」の愛称で徳之島の貴重な動植物を守る取り組みにも注力している。今年度は新たに徳之島空港(天城町浅間)の到着口に、国指定特別天然記念物アマミノクロウサギのロードキル(交通事故死)防止啓発の立体看板を設置。観光客など来島者に〝世界自然遺産の島のかわいい主役〟たちへの注意を呼び掛けている。

 徳之島町(企画課ふるさと思いやり応援推進室)が、同寄付金の使途を具体的に示しプロジェクト化して募った2021度「町GCF事業 本気で交通事故ゼロへ!アマミノクロウサギ」では、目標額205万円に対し計184件・262万5千円が寄せられた。夜間の路上出没によるロードキルで滅失例が多発している町内道の各ポイントに、看板や夜光反射材を設置するなど対策を講じている。

 同空港の協力で今回新たに設置した立体看板はタテ・ヨコ・高さともに120㌢。町ふるさと納税のマスコット(クロウサギ)が草むらから覗いているかわいい姿を表現。来島者たちの心を和ませつつ、ロードキルに注意を促している。

 町ふるさと納税に連携している同町おもてなし観光課主幹兼自然保護係長の米山太平さん(36)は「ロードキル対策は、島の人だけではなく、観光客など島を訪れる方々にも取り組んでいただく必要があります。看板を見て、車の運転に注意をしていただくことで多くの命が救われます」とアピールした。

 徳之島島内における同クロウサギのロードキル発生件数は21年が計17件に高止まり傾向が続き、今年(3月末現在)は3件で推移しているという。