開始と同時に多くの地域住民が訪れた「新川ふれあい食堂」
地域の交流と支え合いを
婦人会有志ら
奄美市名瀬安勝町にある新川ふれあい館で10日、周辺住民に食事を提供する「新川ふれあい食堂」(加世田陽子代表、18人)が始まった。メンバー手作りのチキンカレーなどが振る舞われ、地域の子どもやお年寄りらが弁当や寄付で集まった食材を笑顔で持ち帰った。
奄美地区の婦人会有志らが集い結成。同館でコロナ禍以前に取り組んできた「新川子ども食堂」の意思や流れを受け継ぎ、地域の交流や支え合い、居場所づくりを目的に新たに立ち上げた。
食堂は毎月第2日曜日の開催を予定。中学生以下は無料で、高校生や大人は100円。今回はコロナ禍を考慮し、弁当を配布するスタイルで食材を届けた。
メンバーらは、心を込めて調理したチキンカレー100食を用意。NPO法人フードバンク奄美などから提供の菓子類や飲料なども併せて配られた。
配布には地元自治会も協力し、午前11時の開始時には地域の高齢者や小・中学生などが姿を見せ、袋に入った弁当を受け取った。奄美小6年生の生龍琥斗くんは理髪店へ行く途中、偶然見かけて立ち寄った。「カレーが大好き。散髪が終わったら海でも見ながら食べたい」と笑顔だった。
弁当は約40分で完売。加世田代表は「コロナ禍で孤食の問題もあると感じていた。お年寄りもたくさん来てくれていい感じ」と幸先のよいスタートを喜び、「サポーターや仲間も増やしながら、地域で支え合えるよう頑張っていきたい」と意気込みを話した。