大島高―徳之島高 徳之島町で練習試合

全力投球で徳之島との練習試合に臨んだ大島のエース大野=17日、徳之島町健康の森野球場

打線を爆発させ本塁をつく大島

夏の大会へ健闘誓う

【徳之島】第94回選抜高校野球大会に出場した大島高校野球部が17日、甲子園いらい初の遠征を行い徳之島町健康の森総合運動公園野球場で、徳之島高校野球部と練習2試合で交流。全国舞台に臨んだ自信に満ちたプレーが光り第1試合は15―1、第2同も13―3で大島が勝利。互いの課題も自己認識し合いつつ、夏の大会に向けて健闘を誓い合った。

大島地区ライバル同士の大島―徳之島の対外試合は、大島の九州大会前の練習試合(昨年10月)いらい約半年ぶり。徳之島町在住の有志の招待で日帰り遠征が実現した。

第一試合は大島のエース大野稼頭央が先発した。徳之島はスロースタートの大野による2四球の好機から4番豊島のタイムリー打で先制。大島は三回の猛攻で一挙5得点して逆転すると、四回には主将武田が本塁打をさく裂させるなど突き放し、大野―直江朝日の継投で徳之島の反撃を抑えた。第2試合も大島(1・2年生)が2桁得点で快勝した。

大島は宮崎県で23日に開幕する春季九州大会を控えている。大島の塗木哲哉監督は「久々の大島地区ライバル対決。大野の立ち上がりはあまり良くはなかったが、しだいに良くなった。甲子園を経験したことでドギマギすることもなくなった」とメンタル面の成長もたたえた。

エース大野投手は「(自己)課題は立ち上がりを早くすることとコントロール。打撃は絶好調だった。甲子園の全国レベルに合わせて、強いチームばかりと練習をしてきた経験もあり、余裕を持った練習試合ができたと思う」とふり返った。

徳之島の幸田大和主将は「大島の成長を感じた。われわれの課題は打撃と守備力。同じ離島勢として夏に向けて頑張りたい。司令塔の清水歩夢捕手も「ライバルの成長を感じた。守備のエラーに始まって焦りが出てしまった。同じ離島のハンデの中、われわれも諦めずに甲子園を目指したい」と話した。