「劇団群島」30年ぶり復活へ

 

奄美市拠点、劇団員募集
戦後体験の次世代継承を

1970~80年代に奄美市を拠点に活動した演劇サークル「劇団群島」(森和正代表)が約30年ぶりに復活する。これに伴い主催者らは劇団員の募集を開始。「米軍統治下や本土復帰など戦後奄美群島の体験や記憶を語り伝えることが目的。若者も大歓迎。気軽に問い合わせて」と多くの参加を呼び掛けている=写真=。

同団は大島高校卒業生らを中心に1970年ごろに旗揚げし、最盛期は裏方を含めて50人ほどが所属。奄美群島日本復帰25周年の際には米軍統治下の奄美を題材にした劇を上演するなど活発に活動を続けていたが、劇団員の生活の変化などを理由に、90年代には活動を休止していた。

昨年、拠点となる同市市民交流センターが完成を迎え、稽古をできる環境が整ったため再始動を決意。現在は7人が所属し、田院の郊外作業所(根瀬部)を舞台にした演劇「格子なき牢獄(仮)」の脚本制作などを進めている。

募集は年齢や性別、経験を問わず、役者をはじめ裏方や制作など「大勢いればいるだけ助かる」とのこと。活動開始は6月から。奄美群島日本復帰70周年の催事など、各地での上演を予定している。

稽古は週2回程度で、奄美の歴史や戦後体験の次世代継承が目的だ。森代表は「団員の数を増やして、奄美を題材にした作品が、地域の若者に受け継がれていくような形にしたい」と話している。

問い合わせは、森代表電話080―5273―4922、泉一さん電話090―9563―6539、隈元康子さん電話090―1870―9466まで。