B&G財団、奄美市を支援

防災拠点設置などの支援金決定通知書を安田市長に手渡したB&G財団の菅原理事長(左)

防災拠点構築事業で5900万円 防災倉庫や水上バイク

公益財団法人ブルーシー・アンド・グリーンランド財団(B&G財団、東京都港区)による第2期(2022年度)「防災拠点の設置および災害時相互支援体制構築事業」支援金決定書授与式が20日、奄美市役所であり、同財団の菅原悟志理事長が安田壮平市長に決定書を手渡した。支援金は総額5900万円で、防災倉庫や水上バイクなどの防災資機材の配備や災害支援に関する人材育成のための研修費として活用される。

同事業は、同財団が2021年度から実施しているもので、自治体に防災資機材を配備、人材育成などを推進し、災害時の迅速な救助や支援活動への貢献を目指すことを目的に、全国で支援展開している。

第1期となった21年度は、天城町など全国の25市町を対象に実施。第2期(22年度)は全国29市町で同様の支援を行うことになっており、奄美群島では今月14日の与論町に次いで2カ所目となった。

奄美市が支援金で配備する資機材は、同市名瀬長浜町の市開発公社詰所への「防災倉庫」(約62平方メートル)整備、油圧ショベル2台、スライドダンプ2台、水上バイク1台、発電機20台など5千万円相当。今年度中の配備を予定している。

また、災害現場で役立つ実践的な研修などの人材育成にかかる3年間の費用900万円。今年度は市職員や消防関係者らを対象に重機等の操作やメンテナンス方法、救助艇の取り扱い方などの講習を行う。

菅原理事長は授与式で、「離島は台風などの災害も多く、外部から即時に応援を受けることも難しい。資機材を平時から使用するなど最大限に活用し、地域住民と連携し、災害に備えてほしい」などとあいさつ。安田市長は「ソフト、ハード両面での支援は大変ありがたい。地域の防災力向上への機運を盛り上げ、安心安全なまちづくりにつなげたい」と話した。