瀬戸内町の伊目集落と浦集落を結ぶ「眞久慈トンネル」の掘削工事にあたり安全祈願祭が行われた
県道名瀬瀬戸内線の瀬戸内町伊目地内で、昨年12月から工事着手されている「眞久慈(まくじ)トンネル」(延長326㍍)の工事安全祈願祭が22日、同トンネルの瀬戸内町側坑口で行われた。主催の丸福・畠山・伊東特定建設工事共同企業体をはじめ、同町の奥田耕三副町長ほか、県、施工会社関係など約40人が出席。4月に入り着工したトンネル掘削にあたり、関係者全員で安全を祈願した。
「主要地方道名瀬・瀬戸内線」は奄美市から、大和村・宇検村を経由し、南部の瀬戸内町へ至る延長約103㌔の幹線道路。奄美大島を南北に貫く国道58号線の代替道路に位置付けられ、第二次緊急輸送道路に指定されている。同線「伊目工区」は、2015年に急勾配、幅員の狭さなどにより、通行が難しい未改良区間1・0㌔の安全の確保とともに、災害に強い円滑な交通機能を図ることを目的に、整備事業が着手された。
トンネルの総幅員は8・0㍍、車道部は2車線5・5㍍。工期は、21年12月21日から22年12月15日までの360日間を予定。トンネル本体工事の総事業費は約14億円。伊目集落と浦集落の間に位置する同トンネルの工事に対し、大島支庁瀬戸内事務所建設課は、防災面の強化などの目的とともに「同町南西部の物流、生活を支える交通インフラの整備」もあるとしている。
祈願祭には、町職員の他、久慈集落、古志集落など地元区長も出席のもと斎行。約1年間を予定している工期中の無事故、無災害による工事完成の祈願とともに、神事は無事滞りなく行われた。
施工業者を代表し、丸福建設㈱谷口秀明代表取締役副社長は「当局、関係機関ならびに、地元の皆さんの協力とともに、最新のトンネル技術を結集し無事完成を目指す。これから本格的に工事を進めていくが、一日でも早く皆さんに喜んでいただくような立派なトンネルが完成することを誓う」などと述べた。