エコツアー GW予約ほぼ満杯

金作原でオキナワウラジロガシを観察する子どもたち(2019年8月)

世界遺産登録後初、移動規制なし
安全対策万全でガイドを

きょう29日から大型連休に入り、群島内では海・山を楽しむ観光客でにぎわいそうだ。昨年7月に奄美大島や徳之島が世界自然遺産に登録されて初めてのゴールデンウイーク。県内の新型コロナウイルスの感染が拡大する一方、行政は連休中の移動規制などを設けていない。島内のエコツアーの予約も活気づき、観光客の受け入れ態勢を整えている。

奄美大島エコガイド連絡協議会の喜島浩介会長によると、28日現在、島内のツアー客数のバロメーターとなる「金作原ツアー」の予約は約7割埋まっているという。「当日・前日申し込みもあるので、連休中はほぼ満杯状態になるのではないか」と期待している。

一方、北海道知床半島沖合の観光船事故を引き合いに出し、島内の認定エコツアーガイドへの安全対策の徹底を呼び掛けている。「連休中は天候が良くない。特に雨の中での森林案内は、出発時点での安全意識が必要」とし、新型コロナウイルス対策と並行することになる。

奄美市住用町のエコツアーガイドも、連休前半は予約が埋まっているという。「より安全なナイトツアーのために、雨でも安全に案内できるコースを開発中」と、安全対策にも取り組んでいる。

また奄美大島の玄関口である奄美市笠利町・奄美空港付近のレンタカー事業所も、予約が好調。180台の車を所有する奄美ラッキーレンタカー、30台所有の奄美ゆいレンタカー((有)園田モータース)、共に所有車はフル稼働になるという。

コロナ禍での大きな規制もなく、世界自然遺産登録後初の大型連休ということで、多くの観光客の来島が見込まれ関係者は期待を寄せている。一方、同じ世界自然遺産の地・知床での事故は奄美大島の観光業に大きな教訓を残した。喜島会長は「観光客への安心安全な案内のために、コロナ対策・安全対策両方の徹底が求められる。」と述べた。