新型コロナ・4月過去最多の864人感染

 

奄美市「大型連休も気緩めないで」
日常生活と感染防止対策両立を

奄美市で4月に確認された新型コロナウイルスの新規感染者は864人で、1カ月の感染者数としては、これまで最多だった1月の765人を99人上回り、過去最多となった。同市の感染者は年明け以降爆発的に増加、2月は新規感染者237人と、やや落ち着きを見せたものの、3月に入り468人と再び増加、4月はさらに感染が急拡大する状況となっている。奄美大島独自の新型コロナ警戒レベルは2月25日にレベル「5」から「4」に引き下げられて以降、「4」が継続されているが、市健康増進課は「感染リスクの高い状況が続いている。大型連休期間中も、身近にウイルスが存在していることを前提に、気を緩めることなく、日常生活と感染防止対策の両立を意識して行動してほしい」と呼び掛けている。

市がまとめた感染状況によると、4月末までの同市の累計感染者数は2747人。うち今年1月以降の感染者は2334人で、全体の85%を占めた。

年齢別の感染状況は、1月は20代が全体の19%と最も多く、若者層を中として爆発的に感染が広がり、その後、全世代へと広がっていった。

2月以降は、10歳未満(16%)と10代(16%)および、その親世代である30代(17%)、40代(14%)を中心に感染の広がりがみられる。市健康増進課は「家庭内で感染を防止することは難しい。感染経路不明者も多く、ウイルスが身近に存在していることを意識した感染対策が必要」などと指摘している。

奄美大島5市町村は4月27日に独自の警戒レベルを改訂、「感染対策を徹底したうえで社会活動を維持していく」という考えに基づき、これまでレベル5になった場合、原則休館、中止としていた公共施設や行事について、開館や開催の可能性を検討するよう見直した。

今回の見直しについて、安田壮平市長は「感染リスクは依然として高い状況にあり、感染対策を緩めるものではない」と説明。市健康増進課の徳永明子課長も「様々な行動制限による市民の閉塞感を和らげながら、感染対策をしっかり行い、社会活動や経済活動の維持、回復を目指したい。市民一人ひとりが改めて感染予防を意識することが重要」と話し、大型連休中の感染対策を呼びかけた。