徳之島名物GW闘牛大会

徳之島「全島一」4度目防衛の「牛若赤丸」(写真上・右)と、「ミニ軽量級」新チャンピオンの「友花形光ちゃん号」(下・左)=4日、伊仙町

全島一「牛若赤丸」4度目防衛
ミニ軽量級は「光ちゃん号」
徳之島で暮らした塩田知事も観戦

 【徳之島】徳之島名物の大型連休(GW)闘牛大会は2日~4日の3連日、徳之島なくさみ館(伊仙町)で計3大会があった。千秋楽3日の「全島一&ミニ軽量級優勝旗争奪戦天城町大会」は、闘牛ファンや観光客など約3千人(主催者発表)で埋まった。1㌧前後の巨体が砂塵を蹴立てて激突するド迫力を堪能した。

 今年の〝GW闘牛〟は2日「徳之島軽量級チャンピオン決定戦」(計11組の対戦)で開幕。中日の3日は「軽量級決定戦」(計11組同)があった。そして注目の大一番は、最強の無差別級「徳之島全島一」王座を懸けた〝千秋楽〟の横綱戦だ。

 4度目防衛戦に臨んだ全島一「牛若赤丸」(徳之島町徳和瀬、牛主・牧山政則さん)は、挑戦牛「基大宝琥鉄アヨー」(同町花徳)の鋭い角を生かした激しい「眉間わり」の突きに耐えての対戦タイム9分37秒、怒涛の速攻で「基大宝琥鉄アヨー」を撃沈させた。

 もう一つのタイトル戦「ミニ軽量級」(体重700㌔以下級)は〝徳之島VS沖縄〟の様相で挑んだ「友花形・光ちゃん号」(石垣島、牛主・玉代勢光子さん)が、16分18秒の攻防の末、チャンピオン「闘天琉ムサシ」(天城町平土野)の初防衛を阻止。同王座に就いた。

 迫力満点の激闘続きで〝熱気のるつぼ〟と化した同会場には、国政や県政関連の来賓らの姿も目立った。

 幼少期に徳之島で暮らした経験のある塩田康一鹿児島県知事は「闘牛観戦は力道山が全島一の時いらい(3年ぶり)。牛が元気になるよう、島の同級生たちが贈ってくれた赤いポロシャツを着てきた」とニッコリ。闘牛文化については「世界自然遺産の島で育まれた伝統文化は大事に受け継がねばならない」と話した。