伊仙町、体育行事104人感染

クラスター 発表時人数県内過去最多 換気、黙食不十分

 県は6日、伊仙町で行われた屋内のスポーツイベントで104人が感染する新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)を確認したと発表した。クラスター確認時に発表する感染者数としては過去最多。これまでに確認されている県内のクラスターの感染者数としては霧島市の医療機関122人と鹿児島市の飲食店116人に次いで3番目に多い。

 県は同日までに約260件の検査を実施しており、今後さらに感染者が増える可能性もある。イベントの参加者が特定されており、不特定多数への感染拡大の可能性がないとして、イベント名などの詳細は非公表とした。

 徳之島でのクラスター発生は、今年2月末の天城町の児童施設以来。同島では、昨年8月に徳之島町の飲食店と医療機関でもクラスターが確認されている。

 県によると、イベントは4月下旬に伊仙町内の体育館で行われ、約250人が参加した。感染した104人の内訳は、イベントの参加者71人と、その親族33人。居住地別では▽伊仙町46人▽徳之島町23人▽和泊町13人▽天城町10人▽与論町7人▽知名町5人。徳之島のほか、沖永良部島と与論島でも感染が確認された。

 年代別内訳は、▽10歳未満5人▽10代68人▽20代4人▽30代10人▽40代14人▽50代1人▽60代2人となっている。

 体育館内ではマスク着用や手指の消毒などは行われていたが、換気が不十分で、食事中の黙食も一部で不十分だったという。

 県内ではこのほか、いちき串木野市の高齢者施設(17人)と湧水町の医療機関(9人)でもクラスターを確認。いずれもマスク着用が一部で不十分だったことが感染要因と考えられるという。

 県内で確認されたクラスタは計168例となった。