朝日中で土砂災害出前講座 

模型を使った実験の様子

講話に耳を傾ける生徒たち

「事前準備と早めの避難」
模型を使った実験も 大島支庁

 奄美市名瀬の朝日中学校(山宗功校長、生徒278人)で12日、県大島支庁の職員らによる土砂災害出前講座があった。2021年には土砂災害件数が全国3位の本県にあって、生徒らは「事前準備と早めの避難が一番大切」と再認識し「県土砂災害ジュニアマスター認定書」を手にした。 

 同講座は、県が過去の教訓や土砂災害に関する知識などを後世・次世代に伝承し、災害時に迅速かつ的確な避難行動が取れるよう、防災教育を推進するため「砂防読本」を作成し進めている防災教育。朝日中では2019年以来3年ぶり。

 大島支庁建設部建設課河川港湾第二係技術主査の兒島公美子さんによる講話では、土砂災害の種類やメカニズムを、実際の映像や2010・11年に発生した奄美豪雨災害の事例を交えて解説。「日頃の備え」と「早めの避難」の大切さを説明。模型を使った実験も行われた。

 講話終了後、同課の安藤崇課長から生徒代表として生徒会整美部副部長の武藤くるみさん(3年)に「県土砂災害ジュニアマスター認定書」が交付された。

 安藤課長は「奄美大島も梅雨入りし、大雨が続いて土砂災害が起こりそうなとき、自分の命は自分で守る。事前準備をしっかりして欲しい」と語った。

 講評で薗田耕一教頭は「災害のときは家族と離れるのが一番困る。帰ったら家族でどこに逃げるか、どこに集まるかを話し合って欲しい」と話した。 

 最後に生徒代表として、生徒会整美部部長の萩原健斗くん(3年)は「今日はありがとうございました。土砂災害の起こりやすい場所、どこに避難するかを知っておくことが大切だと学びました。今日学んだことを忘れずに過ごしていきます」とお礼の言葉を述べた。

 今後、大島支庁は5月から7月にかけて、奄美大島と喜界島の小・中学校11校に対し同出前講座を予定している。