開所式に参加した関係者ら=14日、和泊町伊延=
サランセンター(奥)の隣に建てられた「子どもの居場所ダ・ヴィンチ」=14日、和泊町伊延=
可能性を育む場に
和泊町のNPO「心音」運営
【沖永良部】家庭環境や心身の事情により困難に直面している子どもたちをサポートする施設「子どもの居場所ダ・ヴィンチ」が、和泊町伊延に開所した。家や学校以外で子どもたちが安心して過ごせる場を提供しようと、日本財団(東京)が全国で進めている事業「子ども第三の居場所」の支援を受けて整備。和泊町のNPO法人「心音」(こころね)が運営する。
施設名の「ダ・ヴィンチ」には、子どもたちの可能性を育んでいく場所にしていこうとの思いを込めた。
場所は、同法人が2016年から運営する児童発達支援・放課後デイサービス事業所「サランセンター」の隣で、延べ床面積は199平方㍍。木造2階建ての1階部分に交流スペースや台所、浴室を備え、2階には学習コーナーや多目的ホール、相談室などがある。
児童指導員や保育士など4人のスタッフが常勤し、子どもたちに寄り添った学習・生活支援を行うほか、栄養バランスの取れた食事を提供する。
14日の開所式には、和泊町の前登志朗町長や日本財団の職員、施設スタッフら20人ほどが参加した。同法人の安徳建二理事長は「島の子どもたちの実態を知り、この島にこそ子どもの『第三の居場所』が必要だと思った。今後は、奄美群島の子どもたちも支援していきたい」と述べた。
日本財団経営企画広報部の長谷川隆治部長は「子どもを中心に地域の人が集まってくる場所になってほしい」と期待を込めた。
定員は小中高生約20人。平日午前9時から午後6時まで利用できる。問い合わせは心音(0997―92―3800)。