アマミホシゾラフグ産卵

海底で幾何学模様を織りなす「産卵床」(11日午前8時45分ごろ、大島海峡)=提供動画より=

アマミホシゾラフグの産卵の様子(12日午前9時ごろ、大島海峡)=提供写真=

海底で織りなす「幾何学模様」大島海峡で撮影

奄美海洋生物研究会の興克樹会長は11、12日の両日、大島海峡(瀬戸内町清水沖)でアマミホシゾラフグの産卵の様子、海底幾何学模様を織りなす産卵床を撮影した写真、動画を公開した。奄美大島の海洋生物の多様性を象徴する生き物の繁殖期の様子が映像で伝えられた。

両日の撮影場所は、同海峡水深27メートル付近。周辺には産卵床九つが見られ、12日には全ての産卵床で産卵の痕跡を確認したという。産卵行動を確認したのは11日に1巣、12日に2巣。繁殖期は4月から7月ごろまでで、6月にピークを迎える。

アマミホシゾラフグは2012年に発見されたフグの新種。体長約15センチで体には白い水玉模様がある。15年には米ニューヨーク州立大学・国際生物種探査研究所が実施した「世界の新種トップ10」に選出されている。

興会長は「アマミホシゾラフグの分布、生態などは解明されていないことが多く、また、観光資源としても活用されている貴重な種。稀に湾内や海峡内においても釣れることがあるが、その場合はリリースして欲しい」と呼び掛けた。