宇検村平田橋 完成前に「橋名板」設置

完成前の橋の上で記念撮影が行われた

阿室小中の児童生徒が書く 100年続く思い出へ

宇検村立阿室小中学校(中村正治校長、児童生徒18人)は16日、同村平田を通る県道曽津高崎線に架かる「平田橋」の完成を前に、児童生徒自ら書いた「橋名板」(橋の名称が書かれた銘板)の設置を記念するイベントを開いた。児童生徒らの他、教諭、工事関係者らが参加。橋梁に関する座学や、完成前の橋の上で記念撮影をするなど、普段の授業では経験できない、貴重な時間を過ごした。

イベントを企画したのは、道路整備工事を請け負った鹿児島市に本社があるコーアツ工業(株)。同橋は、2021年10月に着工し、今年6月に完成予定。幅7メートル、長さ31メートルあり、急カーブの安全面を考慮し同線に掛けられた。昨年7月の龍郷町の秋名小による歩道橋のイベントに続く開催となった。

同イベントは13日に実施予定も天候不良のため16日に変更。しかし、この日も梅雨の時期ということもあり雨となり、当初予定していた橋の舗装面をキャンバスに見立てた絵描き、ドローンによる上空からの撮影は中止。同小が同橋までの移動に利用したバス内での橋梁に関する座学、未完の橋の上での記念撮影などが行われた。

「橋名板」は「曽津高崎線」「平田橋」など四つ。一文字一人が担当し書き上げ、同社が加工し仕上げたという。

コーアツ工業・山内秀治課長は「橋は100年使用される前提で設計している。今回の企画を通し、子どもたちは自身が携わった橋として愛着が持てるはず。良い思い出になってもらえれば」と語った。

橋名板の「竣工」の「竣」を書いた6年の宮原航太くんは「(完成前の橋を歩き)めったにないことでうれしい。橋づくりに関わる貴重な経験となった」と笑顔で話した。

記念撮影後、橋名板のレプリカが児童生徒に一つずつ手渡された。