共産・山口氏が立候補表明

「改憲、許さない」
野党共闘は前向き 参院選鹿児島選挙区

 【鹿児島】共産党県委員会書記長の山口広延氏(47)=写真=が19日、県庁で会見し、この夏に予定されている参院選鹿児島選挙区(改選数1)への立候補を表明した。「改憲を許さない。今度の参院選で自公政権に審判を下したい」と意気込みを語った。

 山口氏は出水市の出身。専門学校卒業後に京都の仕出し屋で5年間、料理人修行をした後、帰鹿。共産党に入党し、国政選挙にも立候補した経験がある。

 ロシアによるウクライナ侵攻で憲法9条改正への危機感を覚え「日本は平和外交で平和を実現すべき」と国政参加への思いを強く持つようになった。馬毛島への米軍基地訓練移転に関しても「アメリカと中国の覇権争いに巻き込まれる」と反対を明示した。このほか物価対策やPCR検査充実によるコロナ対策など政策への意欲を語っていた。

 鹿児島選挙区では立憲民主党の柳誠子氏(61)も立候補を表明している。「自公政権に勝つためには野党共闘しかない」という山口氏だが「自分が国政の舞台で仕事をしたい」思いを優先した。一方で共闘には前向きな姿勢も見せており、立民、共産、両党の合意ができれば「立候補を取り下げる考えもある」とし、公示直前まで模索は続けるという。

 参院選では自民党現職の野村哲郎氏(78)も立候補の意向を表明している。