徳之島町「学士村塾」開講

徳之島町「学士村塾」開講式に臨んだ塾生たち(亀津教室)=21日、同町生涯学習センター

タブレット持参、学習アプリも導入
7教室に小中学生160人

 【徳之島】2022年度徳之島町「学士村塾」開講式(町教育委員会主催)が21日午前、町生涯学習センターなど町内7会場(教室)でそれぞれあった。児童生徒ら学力向上へのいわば〝公設塾〟14年目の今年度は小中学生計160人が受講登録。「先人の生き方に学び、勉学に励む」など塾生憲章で誓いを新たにした。

 同町はかつて「亀津学士村」を中心に、東京大学など旧帝国大学出身者を多数輩出した「ヤンキチシキバン精神」の教育風土があり注目を集めた。「学士村塾」はその教育風土の再興による小・中学生らの学力向上を目的に09年度から開講している。

 前年度は新型コロナウイルス感染症の影響で開催数が縮減されたが、例年だと毎週土曜日午前に3時間ずつ実施(第2土曜、夏・春休み期間中除く)している。

 今年度の最終は来年2月18日を予定。各自治公民館や学校施設などを会場に「中区」「亀徳」「神嶺」「母間」「花徳」「山」「手々」の7教室を開講。各塾長(講師)には学識経験者や町職員ら16人を起用。19年度からは各種検定の実施など内容見直していたが、新たにタブレット端末持参によるアプリ学習も導入する。

 開講式は新型コロナ対策のため各教室それぞれで開催。町生涯学習センター「中区教室」(小中学生ら塾生62人)会場では、福宏人教育長と高岡秀規町長が式辞と祝辞のビデオメッセージで激励。塾生を代表して亀津小3年の前田凛花さんと平ひなのさんが塾生憲章を朗読。塾長ら紹介や概要説明があった。

 自らの意思で初参加した塾生の一人・中村晧祐君(亀津中1年)は「数学と国語の学力を上げたい。将来の夢は数学か体育の先生になること。最後までがんばります」ときっぱり。また、長男・琉咲人君(亀津小)に付き添っていた公務員の父・健人さん(33)=同町亀津=は「学習意欲の向上のほかパソコン学習などにも親しみ、自分の将来を切り拓ける子に育って欲しい」と話していた。