安田市長記者懇談会

記者懇談会でSDGsの推進などについて語る安田市長

奄美独自のSDGs推進へ
副市長人事、6月定例会で提案

奄美市の安田壮平市長と奄美新聞など報道機関13社が加盟する大島支庁記者クラブ「くろしお会」との定例記者懇談会が27日、奄美市役所であった。安田市長は、国連が掲げる「SDGs」(持続可能な開発目標)の推進に向け、官民連携による新たな体制づくりを進める方針を示したほか、29日に開催予定の世界自然遺産プラットフォーム(共通の基盤)の公民連携会議の中核となるメンバー14人を公表。3月定例市議会で不同意となった副市長人事ついて、6月14日開会予定の市議会6月定例会の会期中に人事案を提出する考えを明らかにした。

SDGsは、2015年に国連サミットで採択された国際目標で、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すことを掲げ、貧困と飢餓の撲滅や気候変動対策など17の目標を示している

安田市長は「持続可能な社会構築に向け、世界自然遺産を軸に奄美らしい新たな価値を生み出すことで、幸せの島を実現につなげたい」などと述べ、SDGs推進に向け、地域住民や企業、行政が連携できる仕組みづくりを行っていく考えを明らかにした。

今後は、庁内推進本部(事務局・市プロジェクト推進課)で未来都市構想などの検討を開始するほか、市民や企業などの交流・連携も推進、経済、社会、環境などの視点から、同市の総合戦略などともリンクした取り組みを推進する。

世界自然遺産プラットフォームは、世界自然遺産の登録効果を最大化することなどを目的とした公民連携組織。29日に初会合を行い、今年度中に、世界自然遺産の活用や保全に関する施策などを提案する。メンバーは環境、文化、芸能、産業、離島などの分野の有識者と公募によって選ばれた市民2人で構成。安田市長は「多様な人たちによる自由な議論を期待している」などと述べた。

副市長人事については、「不同意となったのは自らの責任」と反省、6月定例会で人事案を再提案する考えを示した。また、12月1日の市長就任からの約半年を振り返り「初めて経験することばかりで、行政の長を務めることの大変さを実感している」と述べ、年明け以降に感染者が急拡大した新型コロナウイルスへの対応などに取り組んだことを挙げた。