奄美を写す写真展

賞状を手に笑顔を並べる受賞者たち

奄美の魅力伝える144点 受賞者4人が表彰、笑顔も

県奄美パーク・田中一村記念美術館主催「第1回奄美を写す写真展」の作品展が、奄美市笠利町の同館企画展示室で始まっている。28日は、同室で表彰式が行われ、出席者が入賞を互いに喜び合う姿や、奄美の魅力を伝える力作に見入る姿が見られた。

世界自然遺産に登録された奄美の美しい自然や独特の地域文化の発信を目的にした公募展。島内外から計211点の応募があり、入賞5点(大賞1点、優秀賞4点)、入選139点が選ばれていた。

この日は、優秀賞を受賞した4人が会場を訪れ表彰式を行った。同園の福迫光能次長兼総務課長は「奄美への思いを重ねた魅力的な作品展になった」とあいさつ。入賞の受賞者一人ひとりに賞状が手渡された。

水たまりに泳ぐオタマジャクシを幻想的に捉えた作品で優秀賞を受賞した龍南中1年生の高優一郎くん(12)は「フラッシュを使って水や目に光が反射するように撮った。くすんだ(写真の)感じにはスリル感があり面白さが表現できた」と笑顔。自宅の部屋にたたずんでいたアマミアオガエルの表情にフォーカスした作品で優秀賞に選ばれた伊仙町在住の餅田真理子さん(49)は「びっくり、驚いた。徳之島の自然の豊かさに助けてもらった」と喜んだ。

審査委員長で写真家の武部守俊さんは「(あえて写真加工を許可することで他にはない作品が集まった」と講評。「創造力や自由度の高い公募展として回を重ねていければ」と期待した。

作品展では、入賞入選作品計144点を展示。会期は6月5日まで。