「星の園」落成式 新たなスタート祝う

増改修工事を終えて落成式のあった「星の園」

個室や浴場、食堂ホール整備 龍郷町赤尾木

龍郷町赤尾木の社会福祉法人愛誠会(竪山榮三理事長)障がい者支援施設「星の園」(竪山清一郎園長)で28日、施設増改修工事の落成式があった。竹田泰典町長や施設・施工関係者ら約30人が出席。増設改修された真新しい館内で新たなスタートを祝った。

星の園は、1980年6月に群島唯一の身体障がい者施設として開設。現在、島内高齢者や徳之島・沖永良部の利用者を含め70人が入所している。

建物の老朽化と、時代の変遷・地域のニーズに対応しようと17年に増改築を計画。21年2月着工、翌22年4月末に完成した。総工費約12億2千万円。設計を(株)武田建築事務所(武田敏郎社長・鹿児島市)、施行を(株)新生組(中山幸一社長・同)が担当した。13万2千平方メートルの敷地内に、増改修された3900平方メートルの鉄筋鉄骨造の平屋建てが並ぶ。

白を基調とし施設内は、個室と浴場を整備。食堂ホールは南向きの明るい場所に設置。湿度の調整可能な住環境を整えるなど新システムを導入、利用者が快適な生活を送れるように改修整備された。出席者らは生まれ変わった館内に見入っていた。

来賓の竹田町長は「龍郷町及び北大島のみならず奄美の発展につながる。『誰一人取り残さない社会』を目指し、更なる尽力に期待する」と祝辞。設計と施工を請け負った両社には感謝状が贈られた。

竪山園長は「コロナ対策の空気清浄整備なども整い、生まれ変わった施設をようやく披露することができた。北大島の福祉サービスの充実と、質の向上を図りたい」と感謝を述べた。今後も社会・経済文化あらゆる分野で、地域貢献を図っていくとした。