生き物を手にして自然を学ぶ

自然講座でアオマタを手にし観察する参加者

奄美博物館「見て触って感じて」

奄美市名瀬長浜町の奄美博物館で29日、2022年度「奄美博物館自然講座」(主催同博物館)があった。「生き物をみて、におって、さわってみよう」をテーマに、写真家の松橋利光さんと奄美海洋生物研究会の木元侑菜さんが講演。参加した子どもたちは、実際にヘビやトカゲ触れながら奄美の生物と自然を学んだ。

今回の自然講座は、さまざまな生き物を間近に見て触れて感じてもらい、生物の正しい持ち方や知識を身に付けてもらうことが目的。この日は島内から35人の親子連れ(子ども24人、大人11人)が参加した。

講師の松橋さんと木元さんは、奄美各地の山や森を歩いてカエルや島内の希少種などを撮影。そのフィールドワークを通し、写真絵本を3冊出版している。

講演では、川や木や林道での生き物の探し方や触るときの注意点を、自身で撮った写真で説明。「見ているだけではなく、実際に触って生き物を感じて欲しい」との呼び掛けに、松崎さんが飼っているハムスターや用意された15種類の生き物を、参加者らは手に触れて楽しんだ。

アカマタを触って笑顔の篤勇志くん(小宿小5年)は家族3人で参加。「ヘビやハブは大好き。触ったのは初めてでザラザラして気持ちよかった」と弟の武蔵くん(同2年)と喜んだ。

松橋さんは「他の地域と違い、奄美の子どもたちは生き物を怖がることなく触ってくる。触れてみて自然を身近に感じて欲しい」と講座を振り返った。