県吟詠大会で4人入賞の快挙

笑顔を見せる大会入賞者(前列左から、寿山さん、永田さん、松井さん、村山さん)と修武台奄美吟詠会の会員たち

思い吟じて躍動
「詩吟知る機会になれば」
修武台奄美吟詠会

 鹿児島市で5月22日開かれた「2022年度全国吟詠コンクール鹿児島地区大会」(日本吟剣詩舞振興協会主催)で、奄美市名瀬の「修武台奄美吟詠会」(永田浩嶺会長)の所属会員らが出場し、4人が入賞に輝いた。思いを吟じた会員らの躍動に師範でもある永田会長は、「4人の入賞は快挙。これを機に若者が詩吟の世界を知るきっかけになれば」と喜んだ。

 同吟詠会は永田浩嶺会長(78)の主宰で2009年設立。現在13人の会員が所属し、市内公民館を拠点に、吟詠(詩吟)の練習や勉強会に情熱を注いでいる。

 大会へは会員8人が出場。一般二部で永田美津代さん(70)が2位、寿山一昭さん(59)が3位、一般三部で松井輝光さん(74)が3位、村山ひろ子さん(79)が5位と、計4人が入賞を果たした。

 詩吟歴10年の永田さんは漢詩の『秋思=しゅうし=』を吟じ、アクセントや節回しなどが総合的に評価。「秋は寂しいというイメージを持つ人も多いが、私は春より優しい印象。(静かな)出だしに気をつけた」と大会を振り返り、2位の快挙には「緊張もあって完璧ではなかったので驚いた」と笑顔だった。

 渋い声に憧れて入会したという7年目の寿山さんは、日本の漢詩『生田=いくた=に宿=しゅく=す』で登壇。「練習のようにはいかなくてまさか3位に入るとは思わなかった」と喜び、次の東京都で開かれるEMIレコーズ吟詠会(8月7日)へ向けては「腹式呼吸をしっかりマスターして挑みたい」と力を込めた。

 「詩吟の魅力は、漢詩の歴史背景や作者の意図をしっかり理解し、気持ちを込めて吟じること」と語る永田会長は、「難しいと思われがちだが、誰にでもできる日本の伝統芸能」と強調。「興味のある人は見学でもいいので、一度教室へ足を運んでみてほしい」と呼び掛けている。

 教室は毎週土曜日の午後1時半~同4時。名瀬公民館金久分館で行っている。