パッションフルーツ出荷協

22年度産の出荷計画などの報告があったパッションフルーツ出荷協議会

出荷、平年比3週間遅れ
JA共販、2345㌔計画 資材高騰で価格引き上げ要望も

 JAあまみ大島事業本部は7日、奄美市名瀬朝戸の奄美大島選果場で「2022年度産奄美パッションフルーツ出荷協議会」を開いた。奄美大島の生産者や行政担当者ら約20人が出席、22年度は前年度計画比約500㌔減の2345㌔の出荷・販売を計画。生産額約300万円を見込んでいることなどを報告した。5月の日照不足の影響などから平年に比べ小ぶりで、色づきなどへの影響も懸念されることから、収穫期間中のハウスの温度管理の徹底などが呼び掛けられた。

 JAあまみによると、出荷協議会に加盟する生産農家は17戸。22年度産は、昨年12月から2月の曇天で開花など生育が遅れ、平年より約3週間遅い出荷となる見込みで、8日から同選果場など4カ所で集荷を始め、今月中旬にも、宅配やふるさと納税などを主体に出荷、販売を開始する。

 22年度産の出荷計画は、出荷量2345㌔(前年度実績3258㌔)、平均単価1㌔1300円(同1258円)、生産額304万円(同410万円)を見込んでいる。

 新型コロナウイルスの影響も懸念されるが、JAあまみの担当者は「今のところ順調な販売が見通せている」とし、前年を上回る価格での販売に向けた共販体制の強化を呼び掛けた。

 宅配の販売価格については、化粧箱(約1㌔)が3500円、5㌔入り1万円、10㌔入り2万円。奄美市のふるさと納税の返礼品として、約80件の申込がある事も報告された。

 生産者からは、肥料などの農業資材の価格高騰が続いていることから、販売価格の引き上げなどを求める意見もあった。JAあまみの担当者は「現在、引き上げなどについても検討している」と、生産者の経営状況に理解を示す一方、4年ほど前に価格を1千円引き上げた際、注文が大きく減少した経験から、「引き上げたことで消費者が購入を控える恐れもある」などと、懸念を示した。