新たに2人、海上安全指導員

新たに2人の海上安全指導員の指定をした(10日、奄美海上保安部)

奄美海保・伝達式「経験を生かし未然に事故防止へ」
安全パトや訪船活動

第十管区海上保安本部長はこのほど、海上安全指導員として、奄美群島から2人を指定したことに伴う、指定証の伝達式が10日、奄美海上保安部で行われた。式には、同保安部職員の他、既に指定を受け活動している同指導員らが参加。今後、プレジャーボートに対し、自己所有の水上バイクなどを利用した「安全パトロール活動」、マリーナなどにおける「訪船活動」を行うことになる。

指定されたのは、大阪と龍郷町赤尾木に居住する南口進さん(55)と奄美市名瀬在住の城田崇宏さん(41)の2人。この日、同保安部の樋口則一部長から指定書、腕章の伝達を受けた。

海上安全指導委員制度とは、1974年から安全なマリンレジャーを推進するため、安全航行に関する知識、啓もう活動を自主的に実施している人々を、マリンレジャーにおける「リーダー」に位置づけ、「安全海上指導員」として指定。全国では約1600人の安全海上指導員、約1200隻の安全パトロール艇が指定を受けている。

樋口部長は「奄美海上保安部内において発生する船舶海難のほとんどは、小型船や漁船の海難」とし、「海難防止の思想を広く周知するには、奄美の海をよくご存じの皆さまの協力が不可欠」と、今後の活躍への期待を述べた。

龍郷町でマリンスポーツ、ナイトレジャー事業を営む南口さんは「10年以上となる(ジェット)スキーなどの経験を生かし、事前に事故を防げるよう努めたい」と意気込みを語った。

2人は、夏季安全推進活動期間にあたる7月に笠利地区で、海浜事故防止活動に参加する予定となっている。