マングローブ自然観察会

泥につかりながらカニやサギの観察をする参加者 

自然感じ意識高める
干潟に生息する甲殻類、野鳥と

 NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)主催の「マングローブ自然観察会」が12日、奄美市住用町のマングローブであった。島内から親子連れなど約50人が参加。広大な干潟に生息する甲殻類や野鳥などを観察し、奄美の自然に対する意識を高めた。

 西表島(沖縄県)に次ぎ国内で2番目に大きい同マングローブ原生林は、国立公園特別保護区にも指定されている。住用川と役勝川が合流する河口域に広がる71㌶のマングローブ。オヒルギとメヒルギの自生する湿地帯には、オキナワハクセンシオマネキやミナミコメツキガニなど、様々なカニが生息している。

 大潮干潮の午前11時ごろ、長靴や裸足になった参加者らは泥の感触を楽しみながら干潟を散策。オヒルギの胎生種子やシオマネキなど見ながら、鳥飼会長の説明に耳を傾けた。またダイサギやアマサギを望遠鏡で観察し、声をあげて喜ぶ子どもの姿も。

 この日観察できた甲殻類や鳥類(さえずり含む)、その他の生き物は約20種類。

 名瀬平田町から家族5人で参加した上畑浩二さんは「子どもたちも最初はカニに怖がっていたが、すぐに慣れたようで楽しんでいた。また参加したい」と笑顔。長男の陽大くん(7)も「ハゼが飛び上がっていたのが面白かった」と喜んでいた。

 鳥飼会長は「梅雨の合間にたくさん人が参加してくれた。マングローブのいろんな生き物に触れ観察し、奄美の自然を直に感じれたと思う」と観察会を振り返った。

 次回は7月10日、大和村でトンボの観察会を予定している。