第3回くりしいっちゃん座談会

回を追うごとに「くりしいっちゃん」(これでいいのだ)と対話を楽しむ座談会となった(12日、阿室小中学校)

「安心して話せる場所」づくりへ
宇検村 異なる意見、想像し合うゲームも

 住民同士で年齢、性別、集落を超えて本音で話し合う「第3回くりしいっちゃん座談会」(村保健福祉課主催)が11、12日の両日、宇検村4校区で開催された。4月に同村生涯学習センター「元気の出る館」でスタートした同座談会だが、2回目以降は田検・久志・名柄・阿室の各校区で実施。回を追うごとに「くりしいっちゃん」(これでいいのだ)と対話を楽しむ場となった同会だが、3回目を迎えた今回、さらなる本音の語り合いの継続を目指し、安心して話せる機会、居心地の良い場所とは何か、参加者全員で考えた。

 同座談会は、同課が2020年から推進する「地域共生の村づくりプロジェクト」の一環で開催。企画・運営は、㈱studio―L(山崎亮代表、大阪府)が担当。同年、同課とYoutubeチャンネル「ウケンミンSHOW」を開設。オンラインの交流企画なども手掛けてきた。

 12日、阿室小中学校で開催された阿室校区の座談会では、「安心して本音が話せる場を続けていくには」をテーマに約20人が参加。4、5人のグループに分かれ会前半は、異なる相手の意見を想像し合うゲームや、無作為に選んだ紙に書かれたテーマを相手の意見を否定しないなどのルールの元、話し合った。   

 後半は、イタリアにある「地区の家」「屋根のある広場」など実例を紹介。秋以降に予定されている村民自身による新たな話し合いの場所づくりに向け、意見をカードに書き出し、同会は終了した。

 1回目から全座談会に参加した平田集落の田中美智子さん(69)は、「最初は何を話してよいか分からなかったが、3回目で趣旨が理解でき、困っていることなど本音で話せた。今後、女性が参加しやすい、話し合いの場所を作れたら」と語った。

 4月から開催された同座談会は、この日全日程を終えいったん終了。引き続き9月以降、村民自身による話し合いの場所づくりに向け、地域の拠点づくりに関する講座の開催などを予定しているという。