市議会一般質問

ワクチン3回目接種率57・8%
希望者少なく、2445回分廃棄

奄美市議会3月定例会は15日、一般質問が始まり、和田霜析(自民党新政会)、竹山耕平(同)、崎田信正(共産)、奥輝人(無所属)の4議員が登壇、安田壮平市長の政治姿勢や新型コロナウイルス感染対策、教育行政などについて質問した。新型コロナワクチンについては、4回目の集団接種を7月中旬から開始する予定を報告、これまでに使用期限が切れたワクチン2445回分を破棄したことを明らかにした。和田議員の質問に市当局が回答した。

市保健福祉部によると、4回目接種は60歳以上と18歳~60歳未満の基礎疾患のある人が対象で、3回目接種から5カ月経過をめどに接種を開始する予定。6月末ごろから対象者には随時接種券を郵送する。

廃棄されたワクチンはいずれもモデルナ社製で、5月28日に期限切れとなった1695回分と6月1日期限の750回分。廃棄理由について保健福祉部は、3回目接種を希望する人が予想より少なかったことや、接種した人の多くがファイザー社製を希望したためなどと説明した。

市によると、1、2回目のワクチン接種率は約77%(6月6日現在)だったのに対し、3回目を終えた人は57・8%にとどまっている。こうしたことから、3回目接種を促進するため、6月25、26日の2日間、奄美ワクチンセンター(奄美文化センター)で予約なしで接種できるようにする。7月以降も30~40人程度が予約不要で接種できる体制を整備することにしており、近く市ホームページなどで広報する。

2011年度から実施している市のリフォーム助成制度については、竹山議員が質問。11年間で計2721件、総額2億6600万円を助成。同制度を利用したリフォーム工事の総額は約28億8500万円に上るという。

崎田議員は新型コロナによる学校給食提供への影響について質問。5月10日以降に学校給食センターの複数の職員らの感染が確認されたため、同16日~23日の給食で米飯や副食の提供ができない日がでるなどした。また、給食の地産地消については、県内産食材の使用率が60・2%となっている一方、市内産食材は約15%にとどまっていることも報告された。

奥議員はマンゴー、パッションフルーツの台風時の航空輸送の可能性について質問。奄振事業の農林水産物輸送コスト支援事業での対応などを求めた。