マルエーグループ創業100周年記念式典・祝賀会

創業100周年記念式典・祝賀会に行政・関係各機関から約100人が出席した(写真は、有村修一代表取締役社長)=15日、奄美山羊島ホテル=

「共存共栄」1世紀の歩みを祝す
産業・経済支える「群島企業」21社で構成

有村商事(株)(本社・奄美市名瀬)を中心に事業を展開する「マルエーグループ」の創業100周年記念式典・祝賀会が15日、同市名瀬の奄美山羊島ホテル・屋外特設会場であった。創業者故・有村治峯氏の生誕の日に当たるこの日、主催した同記念事業実行委員会の委員長を務めた有村修一代表取締役社長他、塩田康一県知事、国土交通省九州運輸局・重冨徹次長、安田壮平市長ら各町村長、行政・各関係機関約100人が出席。「共存共栄」の創業理念の元、群島企業として1世紀を歩んできた同グループの功績を、参列者一同が祝した。

「マルエーグループ」は、1922年5月、名瀬市(現・奄美市)で治峯氏が個人で営んだ、大島紬、黒砂糖などを扱った製造卸問屋から始まった。43年に「大島産業商事株式会社」と組織変更し、同社取締役社長に就任。米軍統治下、奄美群島日本復帰などを境に、海運・物流業へ進出。その後、同式典・祝賀会の会場となった同ホテルなどの宿泊業の他、観光・黒糖焼酎製造・不動産事業なども展開。奄美群島の産業・経済を支える「群島企業」として21社で構成、現在に至る。

開式のあいさつで有村代表取締役社長は、出席した行政・取引先・各グループ社員が一体となった式典となったと述べ、「100年前の創業者が『無』から『有』にした時代に思いを馳せ、環境の変化が著しい現代、我々グループも変化しつつ生き残っていく」と決意を語った。

塩田県知事は、昨年7月の世界自然遺産登録に触れ「世界の注目が集まる奄美において、各島々をつなぐ運航業を行うマルエーグループに対し、群島のみならない、県全体の観光業の復興・発展に向けた、更なる今後の活躍を期待する」と話した。

奄美大島5市町村を代表して安田市長は「貴社が掲げる『共存共栄』を誠実に体現され奄美群島の振興発展、地域住民への多大な貢献に感謝を申し上げる」と述べ「一つの企業が最前線で安定経営を続けてきたことに、心より敬意を表す」と祝辞を述べた。

歌手・里アンナさんが歌う「朝花節」で始まった同式は他に、同グループ100年を振り返るヒストリー動画の上映、特別功労賞授与式を実施。同式典閉式後、同ホテル・レストラン会場で、記念祝賀会が行われた。