龍郷町子ども講座

唄を交えながらシマ唄の魅力を子どもたちに伝える新元さん(左)

シマ唄の楽しみ方アップデート
巡めぐる恵めぐる・新元さんが講話

龍郷町の2022年度「第2回子ども博物学士講座」(町教育委員会主催)が18日、同町りゅうがく館講堂であった。テーマは「シマ唄の深イイ話!!」。子どもたちは講師にシマ唄の歌詞の意味や暮らしの知恵、時代背景などを学びながら、シマ唄のあるべき楽しみ方をアップデートした。

地元小学生43人や保護者ら計84人が参加。一般社団法人巡めぐる恵めぐるの代表理事・新元一文さんが講師となり、便利な世の中になって失われてきたシマ唄本来の魅力を取り戻そうと、唄を交えながら歌詞作りや座学で講話した。

講座では「行きゅんにゃ加那」を引用し、歌詞の意味やその時代背景などを新元さんが説明。「唄は思いを伝える手段だった」として、子どもたちは新しい歌詞を作って発表。歌詞にも時代に応じた移り変わりがあり、その時の流行りや笑い話、思いが込められていることを学んだ。

『南島雑話』にある160年前の八月踊りの挿絵を示した新元さんは、現在との違いを子どもたちと探しながら「豊かな時代になり楽しみは買うものになったが、昔は売ってないから自分たちで作っていた」と古今の楽しみ方の違いを強調。「なくなったものも多く、その中には大切なものもあったかも。感じる力を取り戻していこう」と呼び掛けた。

参加した円小6年の森居湊陽=そうや=くんは「シマ唄にも歴史があることを知った。便利な時代になっても自分なりに受け継いでいきたいと思った」と話した。