「エラブのeクルマ」出発式

テープカットする参加者ら=知名町エラブココ=


導入したトヨタ自動車の超小型電気自動車「C+pod」

電気自動車4台導入
企業版ふるさと納税活用 沖永良部2町

 【沖永良部】沖永良部2町はこのほど、企業版ふるさと納税を活用し、トヨタ自動車の超小型電気自動車「C+pod」を各町2台ずつ合計4台導入した。24日、知名町エラブココで出発式を開催。関係者ら24人が参加し、ゼロカーボンアイランドの実現に向け気持ちを新たにした。

 昨年3月、鹿児島銀行と鹿児島トヨタ自動車(株)の2社は、企業版ふるさと納税制度を活用して、次世代モビリティ事業に取り組む両町へ、各社1千万円ずつ計2000万円を寄付した。今回、寄付額の一部を電気自動車の導入費用に充てた。

 C+podは2人乗りで、停電時や災害時には非常用電源となる。平日は両町職員が公用車として利用し、休日は観光客に貸し出す予定。

 車両デザインは、並木図案の並木健吾さんが担当。グリーンを基調に、「自動車らしい力強さ」と「環境に配慮する優しさ」を表現したという。

 車両の愛称は、「エコ」と「エレクトリック」と「エラブ」の頭文字「e」を取り、「エラブのeクルマ」に決定。車体にラッピングされている。

 出発式では、知名町の今井力夫町長や和泊町の前登志朗町長ら5人がテープカットを行った。宣伝アンバサダーの発表もあり、地元バンド「ゆーはらんばんど」(吉田雄輝さん、先山慎太朗さん)と地元インスタグラマーのしまこさんに任命状が贈られた。

 鹿児島銀行の小笹康浩地域支援部長は「観光振興と脱炭素社会の実現の一助となり、沖永良部島の地方創生の推進につながってほしい」。鹿児島トヨタ自動車(株)の市坪文夫代表取締役社長は「今後も島民の役に立てるよう精いっぱい努力していきたい」と述べた。

 今井町長は「この車を見て、島民も観光客も驚くことだろう。ゼロカーボンアイランドへ一歩踏み出すことができた」と期待を込めた。

 車の貸し出しには、スマートフォンでトヨタの専用アプリ「トヨタシェア」のダウンロードが必要。15分150円で利用できる。問い合わせは両町役場まで。