徳之島地区 新規就農者を激励

今年度の徳之島地区「新規就農者励ましの会」対象者たち(前列)=24日、天城町役場で

「農業担い手は地域の担い手」

 【徳之島】徳之島地区の2022年度「新規就農者励ましの会」が24日、3町の対象者6人を招き天城町役場であった。食料安全保障や地球環境保全面でも農業の重要度が高まっている中、「農業担い手は地域の担い手」と期待。対象者たちは各品目分野での規模拡大、地域への貢献など抱負を紹介した。

 同島3町担い手育成総合支援協議会と同島農業改良普及事業協議会が主催。今年の対象者は、県立農業大学校などを経てUターンした後継者や他産業からのIターン参入者など各町2人ずつ(21歳~46歳)。会には対象者のうち5人と関係機関・団体の代表ら約50人が出席した。

 開催町の森田弘光天城町長はあいさつで、ウクライナ侵攻で懸念が高まっている世界的な食料危機、温室効果ガス排出ゼロへの〝2050年カーボンニュートラル〟への貢献(サトウキビのCO2吸収効果)にもふれ「農業は世界的にも注目されている。やりがいのある仕事と思って頑張って欲しい」。

 県の赤﨑久一徳之島事務所長も、好調だったサトウキビやバレイショ、生産牛の前年度概要も示しつつ「〝農業の担い手は地域の担い手〟。農業のプロを目指し、個々の経営発展や地域の活性化に尽力を」とエールを送った。

 新規就農者たちは、肉用牛(生産牛)経営を進める嶺山光輝さん(24)=徳之島町=の「将来は、経営規模を拡大するとともに人工授精師として地域にも貢献したい」との決意を皮切りに1人ずつ抱負を紹介。「キビの単収アップと面積拡大を目指す」「園芸を中心に徳之島の野菜を全国にPRしたい」など力強く決意を述べた。

 主催側からは、記念品として県農業改良普及研究会発行の「農業かごしま」(隔月年6回発行)1年分とホワイトボードを全員に贈呈。徳之島農業青年クラブの紹介や県徳之島事務所農業普及課による新規就農者への各種支援制度の紹介などもあった。