住民らが避難計画策定目指す

集落独自の避難計画策定に向け意見交換した奄美市住用町役勝集落の住民ら

民間企業などとも連携
緊急避難所や連絡体制整備
住用町役勝集落

 奄美市住用町役勝集落の住民らが27日夜、台風や集中豪雨などでたびたび浸水被害に見舞われる同集落の避難計画策定に向けた会議を同集落の上役勝公民館で開いた。集落の区長や民生委員、青壮年団の代表や大島地区消防組合、市役所住用総合支所の職員ら17人が参加、高齢者など避難弱者の支援体制や民間企業などを交えた緊急避難所の設置など集落独自の避難体制の整備について話し合った。

 避難計画は同集落の建設会社会長・三浦和美さん(66)が発起人となり、同集落の区長らを中心に策定する計画で、今後、住民らの意見などを聞きながら災害時の連絡・避難体制などを具体化していく。

 初会合となった同日の話し合いでは、住用総合支所職員が、2010年10月の奄美豪雨災害など過去の災害状況などについて説明。▽防災に対する意識向上のため毎月1回の「防災デー」を設定、防災グッズの整備を促す▽災害時に1人で避難できない人を3人で支援する「1・3体制づくり」▽市指定避難所の住用小学校以外の緊急避難所の設定▽避難所の備蓄品の確認と見直し▽集落内にある企業との協力体制構築―の5項目について意見交換した。

 防災グッズについては、1週間分の食料の備蓄や定期的に備品のチェックや入れ替えを行うことの必要性などを確認。「1・3体制」では、集落区長を中心に支援体制のグループづくりの名簿作成などを進めることとなった。また、支援時の連携強化に向け、日頃からコミュニケーションをとっておく必要性なども確認した。

 緊急避難所については、集落内にある建設会社やガソリンスタンド、コンビニエンスストアなどと連携、施設を避難所として開放、資機材などを利用できるような協定を結ぶ方針が示された。

 このほか、災害状況や避難確認などの情報共有のため、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用する提案があり、災害時の連絡網としてグループLINEの作成を進めることが決まった。

 会合に参加した同消防組合住用消防分駐所の中島章功所長は「住民自ら、避難計画をつくることは素晴らしい。日頃から防災への意識を持つことで、いざという時の行動に役立つ。消防としても助言など様々な形で支援していきたい」と話した。

 三浦さんは「避難指示が出ても一人では避難できない高齢者も多い。行政や消防の協力も得ながら、集落住民みんなで助け合い、誰一人として取り残すことのない避難計画をつくっていきたい」と話した。