うじじきれい団(知名町)優秀団体表彰

環境保全活動優秀団体表彰されたうじじきれい団

これまでの活動を発表するうじじきれい団

「生き物を守りたい」毎朝家族で漂着ゴミ拾い 県民運動推進大会

【鹿児島】県内で環境保全活動に取り組む優秀な団体への表彰が30日、鹿児島市の市町村自治会館であった。塩田康一県知事から7団体に表彰状と記念の楯が贈られ、奄美関係ではうじじきれい団(知名町)が受賞した。

表彰式は「地球環境を守るかごしま県民運動推進大会」であった。知名町の竿りりさん(知名中2年)、はなさん(下平川小6年)、めいさん(同4年)、喜一之介さん(4つ)のきょうだいが、15年から毎朝うじじ浜で漂着ゴミの清掃活動に取り組んでいる。表彰団体を代表して4人が登壇して事例発表した。

5年前の夏休みに「環境問題」の作文テーマで、りりさんが浜のゴミ拾いを始めたことがきっかけだった。この5年間、きょうだいでほぼ毎朝、登校前の約15分間、清掃活動に取り組む。漂着ゴミがどこからやってきたかに興味を持ち、バーコードを調べると中国、韓国、台湾、マレーシアなどアジア各国からで、黒潮でつながっていることが分かった。

ゴミは海外からだけでなく島内の人が捨てるのも多い。近年は大雨などによる災害ゴミも増えており、地球環境の変化にも関心を持つようになった。SNSなどで活動を発信することで、国内外で同じような活動をしている人たちとのつながりができた。

活動方針は両親も含めた家族会議で決めており、企業の社会的責任(CSR)にヒントを得て家族の社会的責任(FSR)を提唱し、地球環境問題の現状を子ども目線、海の生き物目線で伝える活動を続けている。大勢の大人が見守る前で発表したりりさんは「大きな会場で緊張したけれど、私たちの発表を聞いて、少しでも海のゴミを減らすことに関心を持つ人が増えてくれれば」と感想を話していた。
     (政純一郎)